20代での不動産購入は決して早くない!その理由とは?
不動産という、大きな金額の買い物をすることは20代では早すぎる…と考える人もいらっしゃるかもしれません。
実は20代で不動産を購入するということは、大きなメリットもあるのです。
今回は、20代で不動産を購入することは現実的であるかどうか、その具体的理由と、20代での不動産購入におけるメリット・デメリットについてご紹介します。
20代での不動産購入が現実的であるその理由
20代で不動産を購入するということが現実的であるかどうか、まずは国土交通省が発表している「住宅市場動向調査」に注目してみました。
平成30年度の資料となりますが、注文住宅・分譲戸建て住宅・分譲マンション・中古マンション・中古戸建てを購入した人達の年齢を参照しました。
それぞれの分類で、購入者の平均年齢は30代ならびに40代という結果になりました。ですが着目したいのはその平均年齢ではありません。
各分類で「30歳未満」の購入者が、それぞれ10%前後存在していることが分かったのです。
【各分類の30歳未満購入者比率】
●注文住宅:12.9%
●分譲戸建て住宅:11.7%
●分譲マンション:6.2%
●中古戸建て住宅:6.3%
●中古マンション:8.1%
10代で購入した人も、もしかしたら居るかもしれませんが、30歳未満というのはその多くが20代の購入者と考えられます。
全体の1割を超して20代の不動産購入者がいるという現実はなかなか驚きの結果であるとともに、20代での不動産購入が現実的であるということを裏付けているのではないでしょうか。
20代で不動産を購入するメリット・デメリットとは?
続いては、20代で不動産を購入するメリットとデメリットを見ていきましょう。
【メリット】
●現役世代でローンを払い終えることができる。
●「家賃を払い続けなくて良い」という点が老後の高い安心感になる。
●投資に対する感覚を得ることができる。
不動産を購入する際、多くの人が住宅ローンを利用することでしょう。
不動産購入のローンとなると、20年30年といった長期間で利用することが想定されますが、20代でローンを組んだ場合には40代もしくは50代でローンを払い終える計算になります。
老後に関しても、住む家があるという安心感はとても大きいものでしょう。
また、賃貸物件のように「家賃を払い続ける(=消費)」という行為から「不動産購入(=投資)」としての感覚を若いうちから得ることができるという点も、人生経験としては大きなメリットとなるのではないでしょうか。
【デメリット】
●住宅ローンの審査が通りにくい
●これから起こるライフスタイルの変化に対応しづらい
●「賃貸の家賃で家が持てる」と思い、他の諸費用を見落としがち
20代は社会人としての経験が浅く、きちんとした企業に勤めていても勤続年数が短いなどの理由から、ローン審査を厳しく見られてしまう傾向があります。
せっかくローンが通り購入できた場合にも、後に起こる大きなライフイベントの変化に対応しきれないということも考えられます。
ライフイベントとは、例えば結婚や出産、転勤などの自分の人生の中でも先行きを左右する大きな出来事のことを指します。
結婚や出産を経て、今住んでいる家では手狭になった…なんて話はよく耳にするものです。
また、引越しを伴う勤務地の移動が生じた場合、購入した不動産が思わぬ足枷となる場合もあるのです。
最後にご紹介した「他の諸費用を見落としがち」という点は、固定資産税や定期的なメンテナンス代、マンションであれば月々の管理費などです。
1か月あたりの費用は大きな金額ではなくても、年間でみれば10万円を超える出費となることも頭に置いておく必要があると言えます。