福岡市が取り組む都心部の交通混雑対策を紹介!その効果的事例とは?
福岡市の都心部といえば、博多・天神周辺を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
博多は博多湾に面した地区を指し、天神は福岡市中央区の繁華街一帯を指しています。
両地区とも福岡市の中心となっており、博多どんたくや博多祇園山笠などのビッグイベント、屋台街などのご当地グルメが目白押しの観光スポット!
しかもキャナルシティ博多などの大型商業施設もあり、常に多くの人でにぎわうエリアです。
福岡市都市交通基本計画による交通マネジメント施策とは?
当然のことながら、都心部を目的とするバス・マイカーの乗り入れは多く、交通渋滞や、バスの定時性・速達性が低下する要因のひとつとなっています。
今後も人口増加や都心部の機能が発達するにつれて、交通需要のさらなる増加が見込まれます。
そのため博多市は、平成14年より、公共交通の利便性向上や都心部内の回遊性向上といった交通施策の方向性を基本としながら、「交通マネジメント施策」を展開してきました。
これは、市民・企業・交通事業者・行政が一体となって、公共交通と効率的に連携した総合交通体系を構築することを目的としています。
さらに平成26年、「福岡型のコンパクトな都市」を実現するため、交通政策の基本的指針となる「福岡市都市交通基本計画」を改定し、交通事業者等と連携して「福岡市総合交通戦略」に取り組んでいます。
福岡市総合交通戦略の概要と取り組み課題を解説
福岡市は「道路交通混雑の緩和」や「都心拠点間の交通ネットワークの強化」を図るため、都心循環BRT(Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム)をはじめ、バス路線の再編・効率化、フリンジパーキングの確保などを総合的に進め、マイカーから公共交通への転換や、自動車交通の削減・抑制に取り組んでいます。
その具体的な取り組みをご紹介します。
■多様な交通手段の提供
パークアンドライド駐車場を確保することにより、バス・鉄道の利用を促進し、都心部への自動車交通の抑制を図る。
■公共交通の乗継利便性向上
バス停の近接化や、ロータリー整備などによる折り返し系統バスの充実によって、公共交通の利用促進を図る。
■バス路線の再編・効率化
公共交通幹線軸の形成および乗継拠点の整備に合わせ、路線バスネットワークの再構築を進める。
■バスによる公共交通幹線軸の形成
バス路線の再編・効率化やフリンジパーキングの確保、鉄道ネットワークと連携した都心循環BRT(バス高速輸送システム)の形成に向けて検討する。
■フリンジパーキングの検討
フリンジパーキング(都心部の交通混雑緩和を目的として、周辺部にマイカーを駐車し、公共交通に乗り換えて移動するための駐車場)を確保する。
■駅前広場の整備・検討
必要な交通機能の確保に向け、路上駐輪の撤去やモニュメントの再配置を行う。
また、駅前広場と区画道路間の車両通行止めにより、歩行者と車両が交錯するのを解消する。
■モビリティマネジメントの推進等
転入者や小中学生に向けてモビリティマネジメントを行う。
(モビリティマネジメント:多様な交通施策を活用し、個人や組織・地域のモビリティ(移動状況)が社会にも個人にも望ましい方向へ自発的に変化することを促す取り組み)
■交通関連情報提供の充実・強化
駅やバス停などに設置している公共交通のりば案内や、案内マップ、各種HP等の媒体における多言語化を進め、公共交通の利便性向上を図る。
まとめ
都心部の交通混雑対策は各自治体の課題でもあります。
福岡市の「交通マネジメント施策」は、ある幹線道路におけるバスの便数を30%スリム化した成果も報告され、交通混雑緩和対策のモデルとして、他の自治体からも注目されています。
福岡市は、今後も都心部において「過度に自動車に依存しない、ひとを中心とした、歩いて出かけたくなるまち」の実現に取り組むことを明言しています。
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